今回は、骨粗鬆治療薬のエディロール(一般名:エルデカルシトール)とアルファロール(一般名:アルファカルシドール)の違いを解説しています。
エディロールとアルファロールはどんな薬?
エディロール(一般名:エルデカルシトール)とアルファロール(一般名:アルファカルシドール)はどちらもビタミンD3製剤です。
ビタミンD3製剤は小腸からのカルシウムの吸収を促進する事で骨を作る過程(骨形成)を促進させ、骨量の減量を抑える作用を表します。
アルファロール(一般名:アルファカルシドール)の働きによって、腸管からカルシウムが多く吸収されます。その結果、骨石灰化の促進を介して骨密度を増加させると考えられています。
エディロール(一般名:エルデカルシトール)は、アルファロール(一般名:アルファカルシドール)のカルシウムの吸収を促進する作用に加えて、「骨吸収(骨が分解されること)」を抑える効果が高くなります。
エディロール・アルファロールの添付文書
【エディロール(一般名:エルデカルシトール)】
効能効果:骨粗鬆症
用法用量:1日1回0.75μgを経口投与(ただし、症状により適宜1日1回0.5μgに減量する。)
【アルファロール(一般名:アルファカルシドール)】
効能効果:骨粗鬆症、慢性腎不全・副甲状腺機能低下症などに伴うビタミンD代謝異常に伴う諸症状
用法用量:
〈慢性腎不全、骨粗鬆症〉
1日1回0.5~1.0μgを経口投与(適宜増減)
〈副甲状腺機能低下症、その他のビタミンD代謝異常に伴う疾患〉
1日1回1.0~4.0μgを経口投与(適宜増減)
骨粗鬆症でアルファロールとエディロールの推奨度は?
「エディロール」は「アルファロール」の「骨代謝」を改善させた改良版です。腰椎や大腿骨の骨密度が増加させるほか、椎骨骨折のリスクが軽減します。骨粗鬆症に対してより高い効果を発揮する事が報告されています。
以上、ビタミンD製剤のエディロール、アルファロールの違いについての解説でした。
エディロールやアルファロールの処方に違いについて作用機序、ガイドラインの違いを意識して業務に役立たてて貰えるとうれしいです。